V系音源レビュー

V系のアルバムを好き勝手レビューします。たまに辛口なのは許して。気が向いたら書いていくスタイルです

PIERROT 「PRIVATE ENEMY」2000

1.THE FIRST CRY IN HADES (GUILTY) ★★★☆ 曲キリト
重苦しいハードバラード。前作のラストトラックの続きらしい。静かなアルペジオからサイバー感たっぷりのギターのジャカジャカが特徴です。

2.CREATURE ★★★ 曲キリト
シングルのアルバムバージョン。このシングルもスクリーンみたいに3曲ともストーリーがある曲。シングル版だと純粋なハードロックだったのが、こっちだとデジタルなノイズと楽器隊の音もだいぶ色が変わってます。ベースの音はこっちのほうが好きだけど、ぼくはロックキッズなのでシングル版のほうがすこ。

3.ENEMY ★★★★ 曲アイジ
PIERROTの中でも一番疾走しているダークロック。歌詞は社会競争を表しているらしいです。ソリッドなギターとドラムのサウンドが無機質でなんだか不気味です。

4.MASS GAME ★★★ 曲キリト
ライブだと変なフリがある曲。曲は地味だけど意外とクセになる不思議な曲。

5.AGITATOR ★★ 曲キリト
タイトルの割に地味なピエロ音頭。これでも10万枚売れた曲らしい。アウトロで加速いていってどんどんこのアルバムの主人公がおかしくなっているのがわかります。

6.不謹慎な恋 ★★★ 曲キリト
ワルツなリズムを採用した曲。歌詞は見ての通りストーカーをテーマにしています。キリキリ鳴らしてるギターシンセとストーカーの足音といわんばかりのドラムのフレーズがマジで不気味。夜の住宅街では絶対に聞きたくない曲。

7.Waltz ★★☆ 曲キリト
デジタルなダンスロック。曲はぜんぜんワルツじゃない。歌詞は2chでイキってる人らしい。

8.パウダースノウ ★☆ 曲キリト
重苦しすぎるバラード。シングル版だと、ただ単に雪が降るときに聞きたい冬ソングなんですけど、まあアルバムの流れからするとこのアレンジが妥当なんでしょうけど… 暗いし長いのであんまり気軽に聞こうとは思わないです。

9.ゲルニカ ★★★☆ 曲キリト
キリトさんがアイジさんの家にあったゲルニカのレプリカを見て思いついた曲らしい。サビ以外はかなり大人しいんですけど、サビで全パート激しくなるのが癖になる曲です。全てを焼き焦がすかのような楽器隊のサウンドが病みつきになります。歌詞はリアルのゲルニカの話らしい。

10.FOLLOWER ★★ 曲アイジ
某真理教の歌。なぜかTAKEOさんが変なガラクタをドラムにして叩いています。けれどライブで聞くといつものタイトな音がするドラム使ってるんで、いつものドラムでも十分硬質な音が出そうですけど。この手の曲は青い空の下のほうがすき。

11.Analyze Chat「FREAKS」曲(?)アイジ
男キャスター:先ほどのご紹介の通り、またも未成年者の殺人事件が発生してしまったわけなんですが、本当に、少年による凶悪犯罪というのは後を絶たないですよね。

女キャスター:それではゲストコメンテーターの×××さん。今回もまた、事件の背景として学校や家庭での要因が挙げられているわけなんですけれども…

コメンテーター:そうですね。やはりこの手の事件には犯人の少年が生活する環境に、共通した歪みがあるように思えますね。例えば、今回の少年も犯行を起こす半年前から頻繁に不登校を繰り返していまして、その原因がいじめによるものという証言も得られているということを考え合わせればですね、学校がもっと早く、何らかの対応していれば…という感は拭えないですね。

男キャスター:現代教育の陰の部分と言いますか、心の教育がいかに疎かにされているのかということですよね。

コメンテーター:そうですね。

女キャスター:そうですよね。また、こちらの家庭環境の方にも何らかの問題があったということは考えられるんでしょうか。

コメンテーター:考えられますね。我々の核家族化が抱える問題としてですね、コミュニケーション不足というのが根底にあるでしょうね。やはり、周囲がですね、自分に対して関心を持っていると示すことは少年の自制心に繋がる重要なポイントですからね。

女キャスター:やっぱり、愛情に飢えていたんでしょうかね。

コメンテーター:そうですね、言い換えますと、昨今の少年犯罪というのは現在における社会全体の歪みを映し出していると言えるのかもしれません。

男キャスター:犯人の少年もまたある意味での犠牲者と言えるでしょう。

12.FREAKS ★★★ 曲キリト
後期PIERROTみたいなゴリゴリハードロック。ストーカ○人をして捕まったクソガキの心情ですねこれ。前のトラックの白々しいニュースとシンセで暴れまくりギターソロのミックスさせるのはなかなかいいアレンジだと思います。

13.ATENA ★★★★★ 曲潤
このアルバム唯一の潤さんの曲。本作は暗くてドロドロしたおぞましい曲が多かったので唯一の清涼剤です。アテナって守護神とかいい神様らしんですけど、破壊の女神とか言ってるので頭イッてますね。歌詞は暗すぎ&厨二病ですけど、曲が明るすぎるのでそんなに気にならんのです。

14.神経がワレル暑い夜 ★★★★☆ 曲キリト
ヘンテコリズムの完成形の曲。ギター隊二人の掛け合いがなかなかおもしろい曲。いつもそんなに変なフレーズを弾かないアイジさんが変なフレーズ弾いてて結構聞いてて楽しい曲です。歌詞はディルのCageとちょっと似てる内容。

15.THE LAST CRY IN HADES (NOT GUILTY) ★★★★ 曲アイジ
通称無罪。やらかした少年が自分の罪と向き合う感じのテーマの曲。最後もかなり暗い曲かと思ったら、サビで急に爽やかになって開放感で出る曲で純粋にいい曲だなと思いました。最後で鎖の音がサンプリングされていて自分の罪を背負ながら生きるって意味があるみたいです。

総評★★★★☆
ひとつの作品としてのドラマが出来上がっており、コンセプトアルバムとしてかなりの完成度を誇ってます。ただ暗い曲が多くて、癖も強いので人を選ぶのは確かです。

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